http://gomupro.com/

トップページ > ニュース(新着情報) > ゴムひも(紐)を選定する時の注意点(衣料用)

ゴムひも(紐)を選定する時の注意点(衣料用)

現在使用しているゴムひも(紐)で、下記のような品質不良が発生して困っていませんか?

 
「洗濯して室内で干していたらゴムひもが黄変した」
「ゴムひも(紐)のパワーがキツくてお腹に食い込む」
「ゴムひも(紐)のパワーが弱すぎてずり落ちる」
「数回の洗濯でゴムひも(紐)が劣化した」
「ゴムひも(紐)のゴム糸(弾性糸)がスリップインした」

ゴムひも(紐)を選定する時の注意点(衣料用)
 
 
衣料用のゴムひも(紐)の選定にあたっては、先ずそのゴムひも(紐)の「品質」を決定する下記のような試験をする必要があると思います。 
 
 
1、ゴム紐の耐久性試験   ①「熱」「光」「屈伸」「洗濯」のストレスを与えた結果の
                   そのゴム紐の品質をみる「サイクル耐久試験」
                   ②ドライクリーニング耐久試験
                   ③塩素耐久試験(水着用選定の時に必要)
                   ④耐サンオイル試験(水着用選定の時に必要)
                   ⑤耐ホルマリン試験(ベビー用選定の時に必要)
2、黄変試験           製品になった商品のゴムひも(紐)の「黄変の発生」の可能性をみる
3、スリップイン試験       製品になった商品のゴムひも(紐)の「スリップイン発生」の可能性をみる
4、ピリング試験         製品が洗濯等で「ピリング」が発生しないかをみる
5、各伸長時のパワー試験 「着用感をチェックするデータとして一番重要な数値です
6、中折れ試験         その腰ゴム(ゴムひも)が中折れしやすいかそうでないかをみる
 
 
 衣料でのゴムひも(紐)の大きな「クレーム」や「トラブル」の発生原因は、特に【コスト重視】の結果、ほとんどのゴムひも(紐)使用でその試験をしていないことによる要因がほとんどです。
 もし完璧なゴムひも(紐)を追求する場合は、上記全ての試験をする必要があると考えます。
 ところが、最近になって上記試験のような問題が発生した場合、消費者がその商品(洋服・パンツ等)を再購入しないという状況が強くなってきており、最低限の試験は必要な状況となってきています。
 
 そこで、商品を市場に出す前に気をつける点は、何かを考えると、
 
             (1)消費者が購入後、劣化しにくいゴムひも(紐)の使用
            (2)消費者が着用感が良いと考えるゴムひも(紐)の使用
            (3)消費者が着用した時に腰ゴムが中折れしないゴムひもの使用
 
は、最低条件として考えられ、特に1の①「サイクル耐久試験」。1の②「ドライクリーニング試験」。5、「各伸長時のパワー試験」。6の「中折れ試験」の四つの試験は特に重要と思われます。
 

1-①、ゴム紐の耐久性試験「熱」「光」「屈伸」「洗濯」
 ゴム紐の品質の見方として現在広く採用されているのが、対比したいゴム紐を過酷な条件の下で試験をし、そのゴム紐の
保持率(%) = 耐久性試験後ゴム紐のパワー / オリジナル時ゴム紐のパワー x 100
を把握することによってそのゴム紐の品質の優劣をみる試験である。
試験方法としてはいろいろな方法があると思うが、一番妥当と思われるのは、ゴム紐にとって劣化を促進するであろう4つの試験
①洗濯試験
②耐光試験
③耐熱試験
④伸縮試験
を潜った後の保持率対比が一番適当と思われる。
【注意点】
 商品毎の検査結果を客観的に対比するためには、必ず試験精度の高い、同じ検査機関でしなければデータの対比をすることが出来ないということが重要である。


○ゴム紐3サイクル耐久試験方法(気谷法)
伸長力試験    定速伸長形引張試験機使用  新品ゴム紐使用
              設定伸長率:100%(10cm⇒20cm) 引張速度:30cm/分 繰り返し2回
ソーピング     花王アタック:1g/L  花王ハイター:20ml/L  浴比:20:1
              80℃ x 10分⇒すすぎ⇒脱水
耐光         フェードメーター照射  10時間
耐熱         100%伸長状態で 80℃ x 4時間
屈伸         伸縮疲労試験機使用
              500回(200回/分)   設定伸長率:100%
サイクル後の測定  条件は①と同じ
*②~⑥を3サイクル行う


 
●ゴム紐の採用基準

   3サイクル試験後の「保持率」 = 60%以上の商品を採用 

 
★保持率(耐久試験)【例1】  (単位:%)
製品名               1サイクル保持率  2サイクル保持率  3サイクル保持率 
                    20%   100%     20%   100%     20%   100%
他社製織ゴム25ミリ(天然ゴム)59.3   65.7    27.4   48.3   11.3   39.1 
気谷製RDX-25(天然ゴム)    89.9   91.4    69.0   75.7   63.9   74.0
気谷製織ゴム25ミリ(天然ゴム)78.3   82.2    54.6   67.5   43.4   63.5
 
 
 
★保持率(耐久試験)【例2】  (単位:%)
製品名               1サイクル保持率  2サイクル保持率  3サイクル保持率 
                    20%   100%    20%   100%     20%   100%
他社製織ゴム38ミリ(天然ゴム)48.6   55.1    28.6   46.6   0.0   31.7 
気谷製RC-38(天然ゴム)    78.9   82.7    77.1   81.9  59.4   67.8

 


★保持率(耐久試験)【例3】  (単位:%)
製品名               1サイクル保持率  2サイクル保持率  3サイクル保持率 
                    20%   100%     20%   100%     20%   100%
他社製コールゴム(PU)      50.9   71.1    41.5   54.4    29.7   56.9
他社製コールゴム(PU)      40.2   75.6    41.0   69.2   29.0   65.1 
気谷製ER4406(天然ゴム)   86.7   92.5    72.9   80.9   55.2   64.0
気谷製ER4408(天然ゴム)    84.6   90.1    73.4   78.1   51.6   60.0

   

(注)いかに素材として良いポリウレタン弾性糸(ゴム糸)を使用しても、生産技術または知識のない工場で生産したゴム紐は、「保持率」が悪くなりトラブルの発生は起こります。
 

 

1-②、ゴム紐の耐久性試験【ドライクリーニング試験】
 現在市場で販売されているほとんどの「天然ゴム糸使用ゴム紐」は、「ドライクリーニング試験」で「劣化」が速く進みますが、(株)気谷が販売している【2002年に開発されたロンデックスゴム糸SSDX】は、非常に高品質で「ドライクリーニング試験」にも強い耐久性があるという結果が出ています。
 


 ○ドライクリーニング試験方法
①ドライクリーニング処理
 資料を洗剤入り石油系溶剤中に10分間処理し、取り出して余分な液を除いた後に、石油溶剤で軽く洗浄し、40℃恒温機で乾燥する。
 *洗剤入り石油系溶剤…石油系溶剤100ml中に、ラピゾールB-90を0.5g、ノイゲンEA-120を0.5g及び水0.1mlを入れて攪拌して調整する。
②ギヤー老化処理
 ギヤー老化試験機中に、80℃で8時間処理する。
③張力測定 
 ドライクリーニング処理、ギヤー老化処理後16時間経過した後、張力(強力)を測定する。
 
※①~③を6サイクル行う。
 


 製品の形態          製品名           弾性糸        6サイクル後20%  
                                              伸長時保持率
気谷製コールゴム    8C-E3808          SSDX #38        98.4  
【天然ゴム糸使用】   10C-E52(3.0)         SSDX #52        99.3
               12C-E4408          SSDX #44        99.8
気谷製編ゴム       RDX-20            SSDX #38        97.1
【天然ゴム糸使用】    RDX-30            SSDX #38        96.6
 


気谷製コールゴム    10C-LCE        ポリウレタン1240T       103.2
【ポリウレタン使用】    12C-LCE        ポリウレタン1240T        95.2
気谷製編ゴム       LY-20          ポリウレタン1240T       103.2
【ポリウレタン使用】    LY-30          ポリウレタン1240T       100.8
 


 
●「ロンデックスゴム糸SSDX」使用ゴム紐と「ポリウレタン弾性糸」使用ゴム紐の品質の差は認められない


          
5、各伸長時のパワー試験 
 この試験は、そのゴム紐を使った衣料が、どのような着用感になるかをみる試験で、最も重要で基本的な試験である。
 


○試験方法
●引張強伸度    定速伸長形引張試験機使用  引張速度30cm/分 つかみ間隔10cm
            荷重49.0N(5kgf) 
●伸長回復性    定速伸長形引張試験機使用  引張速度30cm/分 つかみ間隔10cm
            荷重14.7N(1.5kgf)   5回繰返し
●定伸長荷重    定速伸長形引張試験機使用  引張速度30cm/分 つかみ間隔10cm
            伸度100%   5回繰返し
            [温度:20℃   湿度:65%RH]
●洗濯寸法変化率  JIS L 0217  103法  平干し  5回繰返し



★パワー試験【例1】
「OPスダレ30mm」対「RDX-30」「LY12-30」
                                        (単位:N)
               0%  10%   20%  25%  30%  40%  50%  100%
OPスダレ30mm    0   4.10   6.18  6.92  7.70  8.98  10.35  17.20
N (復時)        0   1.32   3.56  4.37  5.03  6.23   7.34  17.20 


RDX-30         0   3.26   4.67  5.08  5.46  6.15   6.81  10.55
N (復時)        0   2.23   4.05  4.57  5.01  5.75   6.44  10.55
LY12-30         0   2.28   3.65  4.19  4.68  5.58   6.43  10.66
N (復時)        0   0.94   2.40  2.94  3.43  4.31   5.05  10.66


 sscurve.jpg   
 

【S-Sカーブ分析後の検証】(OPスダレ-30mmの場合)
(1)「往時」-「復時」   OPスダレゴム(30mm) は、S-Sカーブの「往時・復時のパワー差」が大きく、特に幅が広くなるに比例してその差が大きくなっており、体を動かした時に締め付け感を受ける。
 
★S-Sカーブの上のライン(往時)=各伸長荷重時の伸びるときのパワー
【ウエストゴムの場合、立ち上がった時の腹筋に力が入った時のパワー
★S-Sカーブの下のライン(復時)=各伸長荷重時の戻るときのパワー
【ウエストゴムの場合、リラックスしている時にお腹にかかるパワー】 
 
(2)10%~30%伸長時のパワーの差  OPスダレゴム(30mm)は、「10%~30%」の間の伸度が伸びるごとのパワーの増える大きさが大きい。(グラフの傾きが大きい)


★S-Sカーブのカーブのラインがより寝ている方(グラフの傾きができる限り小さい方)が着用感が良い。

【参考数値】
伸びが10%~30%の間のパワーの上限・下限
 
★「インナー」用でのパワー
最低値:20%伸長時   1.3N以上
最高値:25%伸長時   3.9N以下
 
★「スポーツ」「アウター」用のパワー
最高値:20%伸長時   6.0N以下
 
(3)ゴム紐の伸び率  OPスダレゴム(30mm)は、「荷重14.7N(1.5kgf)時の伸びは、「2.0倍以下」の規格で、こちらも着用感の視点から、改善を要すると思われる。

 
商品名
OPスダレゴム(30mm)            91.00%
気谷製 RDX-30               118.75%
気谷製 LY12-30               139.00% 
   
 

6、中折れ試験 
 現在、衣料のボトムスのウエストゴム(腰ゴム)が多くの製品に使用されているが、その使用方法の多くが筒状の中にゴムひも(紐)を通して使うという方法を取っている。

 その場合、企画の第一歩が【中折れし難いゴムひも(紐)の使用】を基本として考えなければいけないものを、そのほとんどがこの第一歩を通り越して「幅・伸び・パワー等」の物性的なことから検討をして決定している。
 そのため、生地やデザイン、ウエストゴムの肉厚等に非常にこだわった商品でも、「ウエストゴムの中折れ」でクレームとなる製品も出ている。
 
「中折れし難いゴムひも(紐)」は、「糸使い」や「生産技術」によって防ぐことが出来ます。
 


【インゴムの基本規格】
 
ウエストゴム等の基本的な設計ルール=中折れしにくいゴムひも(紐)の選定


 

1:ゴムひもの耐久試験   気谷法  3サイクル試験後「保持率60%以上」
2:黄変試験          黄変誘発試験5級 
3:スリップイン試験      【通常】100%伸長率、3000回往復 発生0
                  【特別】100%伸長率、5000回往復 発生0
4:ピリング試験        
5:各伸長時のパワー試験 10%,20%,25%,30%,40%,50%,100% 伸長荷重測定
6:中折試験          企画の段階で「中折し難い組織」で生産


(注)「ピリング試験」は、レディスインナー用の後染めゴムひものように、ナイロン細番手糸を使用したゴムひも(紐)の場合は、必要となる。
 


 

 
 

(株)気谷企画の「ゴムひもの定番商品」は、「試験のまとめ」の6項目の内【4 ピリング試験】以外の試験をクリアしています。 
 


資料請求はこちら
気谷のゴムひもブログ
豆知識
資料請求はこちら